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2016年02月号 vol.4

大音海の岸辺 第25回 後編 (湯浅学)

2016年03月04日 03:15 by boid
2016年03月04日 03:15 by boid
某某人や猪頭皮、ソテジ・ワ・アイドルらアジアのヒップホップ・グループの好盤が紹介された『ミュージック・マガジン』94年9月号~12月号掲載のラップレヴューを、湯浅さんが今回新たに書き下ろした解説とともに。解説では、湯浅さんが90年代中頃から次第にヒップホップと距離をとるようになった理由が明かされます。

ウォーレン・G『レギュレイト…Gファンク・エラ』




文=湯浅学


ウォーレン・G『レギュレイト…Gファンク・エラ』

 ドレー~スヌープ人脈の重要人物ついにデビュー。この暑い夏にぴったりのけだるい緊張感が心地よい。Pファンク・ネタに頼らず、自分なりのしぶとく爽快でメロウなリフを作り出しているのは興味深い。(9)

ダ・ブラット『FUNKDAFIED』
 シカゴ出身の女性ラッパー。ジャーメイン・デュプリが全力でバックアップ。どんよりしたG系のサウンドに乗って、気丈なラッピンを展開。(9)

アウトキャスト『プレイヤーズ・ボール』
 アトランタ出身のデュオ。全米チャートではバッチリだったデビュー作。軽めだが締まったラッピンで普段の不良生活を中心に語る。ファンク臭はまあまあ。バラエティあり、まとまりもよいが、もう少し強引さは欲しい。(8)

キャッチ22『ノンコンフォーミスト・リチュアルズ』
 男女混合でラガ系のラッピンで攻めるイギリスのグループ久々の新作。ネタは色々だが、調子は全体的に平坦なので所々たるい。ジャズ・ファンクもあってそれなりに楽しめる。(8)

DJアンクル・アル『ナンバー・ワンDJ!』

 マイアミのベース・サウンド界の人気DJのソロ。せっかちなビートとド太い低音でイケイケ。いったっきり帰ってくんなってほどの新型宴会音楽。シンプルなだけにハマるとたいへん。この精気はタダ者ではない。(7)

『ベース・パトロール!VOL.2』
 こちらはベースものの人気レーベル=ジョーイ・ボーイのコンピレイション。速いばかりではなく、レゲエ風からラテン色のあるもの、テクノなど色々とあるのがわかり楽しい。しかしこのベースに耳がハレそう。(8)
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