世界中のアニメーションの評論や上映活動を精力的に行なっている土居伸彰さんの連載「Animation Unrelated」第31回です。GEORAMA2016閉幕後、土居さんはアメリカのバークレーに旅立ちます。目的は今年が初開催となるGLASアニメーション映画祭に審査員&キュレーターとして参加するため。日本と同じく公的資金をベースとしないアニメーション制作が主流となっているアメリカで開催されたアットホームな映画祭で時を過ごすなかで、土居さんはアニメーションの現状とそれを踏まえた自身の活動、そして現在公開中の『父を探して』に思いをめぐらていきます。ぜひ土居さんのインタヴューと併せて読んでみてください。





プチリと消える泡のはなし


文・写真=土居伸彰


 今回のAnimation Unrelatedは、久々に旅行記。

 GEORAMA2016が終わって翌週、2月28日。ニューディアーが配給している二作品、『父を探して』と『明日の世界』はどっちもアカデミー賞にノミネートしたけれども、どっちもダメだった。普段はアカデミーの結果は別にどうでもいいのだが、商売に関わってくるとなるとやっぱり違う。タナボタを期待してしまうわけだ。しかし、ハーツフェルトは受賞すると思ったんだけどなぁ。

 そんなかんじで、GEORAMAが肉体や精神に残した傷で痛手を負ったままで、10日ほどのアメリカ出張へ。サンフランシスコ近隣のバークレーとシカゴの二つの場所を巡った。今回はその前半のバークレーの話。シカゴについてはまた機会があれば。

 バークレーには、アニメーション作家・漫画家のひらのりょうくんと一緒に向かった。今回の訪米の主な目的のひとつは、バークレーで開催されるGLASアニメーション映画祭に参加するためだ。僕は審査員と日本のインディペンデントアニメーションプログラムのキュレーションを任されていて、ひらのくんはそのプログラムの最後に紙芝居をしてもらうために連れてきているのだ。

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