FLTMSTPC=「Fais le toi-même si t'es pas content=満足できないなら自分でやっちゃえ」。製作、批評、翻訳と様々な方法で映画と関わっている松井宏さんが「カイエ・ デュ・シネマ」の記事などを起点に、映画を作る/見せる/観ることについて探る連載です。今回はピエール・エデルマンなる人物についてのお話。「カイエ」719号に掲載されたエデルマン氏のインタヴューから、映画史の本やデータベースにはほとんど登場してこなかった彼の仕事や功績について紹介してくれます。







胡散くさいひと


文=松井宏


 ピエール・エデルマンという人物をご存知だろうか? ハッキリ言ってぼくはまったく知らなかった。「カイエ・デュ・シネマ」719号(2016年2月号)に、このピエール・エデルマンなる人物のインタヴューが載っている。

 まず写真を見てほしい。




 左にデヴィッド・リンチ、そして右にピエール・エデルマン。ご覧の通りずいぶんといい感じで胡散くさい。たんなる通りすがりのファンではない。エデルマンは映画製作者というかプロデューサーというか、そういう仕事を主にしている(していた)人物である。たとえばallcinemaで検索すると、リンチ、マイク・リー、クストリッツァの1本ずつの「製作総指揮」として出てくる。さすがにallcinemaで判断するのはひどい話なのでimdbを見てみると、「プロデューサー」として6本、「製作管理」として1本、「スペシャル・コンサルタント(?)」として1本、「Thanks」として3本、という具合である。もうallocinéで調べるのは面倒なのでやらないが、たぶんいま70歳ぐらいの映画プロデューサー(wikipediaではそう紹介されている)にしては、別にたいした本数ではないですねえ、というのが大方の感想か。いやでも6本の映画のプロデューサーをやるだけでも大変なことだなあと、正直に思いますが。

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