今週の映画川1本目は、大寺眞輔さんが11月28日(土)から大阪のシネ・ヌ―ヴォ、1月16日(土)から東京のイメージフォーラムでロードショーされる『若き詩人』(ダミアン・マニヴェル監督)を紹介してくれます。自作の詩のアイディアを求めて海辺の街を訪れた青年の体験が描かれるこの作品は、マニヴェル監督がわずか3名のスタッフとともに10日間で撮影した自主製作映画で、大寺さんが主宰する "IndieTokyo"の配給作品でもあります。今回は、大寺さんとマニヴェル監督の出会いから、日本公開にこぎつけるまでの経緯など、貴重な裏話も書いてくれています。
映画と人のつながりはインディペンデントに拡がる
文=大寺眞輔
2013年、ポルトガルの映画監督ジョアン・ペドロ・ロドリゲスのレトロスペクティヴを日本で私が開催しました。それ以来、彼とはしばしばメールを交わし、お互いの近況などを報告し合う仲です。そのジョアン・ペドロから昨年10月に一通のメールが届きました。いま、フランス人の面白い映画監督がプライベートで京都旅行してるから、是非会っておいた方が良いよ、というものでした。とは言え、東京と京都は決して近くありません。また、私にも仕事があります。そうそう東京を離れることは出来ません。ひとまず、その「面白いフランス人映画監督」にメールを送ってみました。返事はすぐ届きました。既に数日間京都にいるけど、日本の映画人に知り合いがおらず、誰かと会って話してみたいとのことです。メールの最後に彼が撮ったばかりだという長編処女作のリンクが貼ってありました。
2018年12月号
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