ザ・ラスト・ポエッツ『ホリー・テラー』
文=湯浅学
フレイヴァー・ユニット『ROLL WIT THA FLAVA』
クイーン・ラティファが社長になって、改めてレーベル、マネージメント会社として仕切り直されたフレイヴァー・ユニットの設立記念的作品。ラティファ、ヘヴィD、D・ナイス、ノーティ・バイ・ネイチャーなど人気者多数参加。さすがに多彩多芸。気軽に楽しめるが骨っぽい。(8)
ティム・ドッグ『DO OR DIE』
ブロンクスの巨匠による超ハードコアのセカンドには、KRS-ワン、スムーズ・Bなどが参加。ファーストより聴きやすい仕上がりだが、重心低い、夜の底の街路の臭いの如き空気感は不変。存在自体の迫力ゆえであろうか。拳骨系ラップの力作。(8)
フリーダム・ウィリアムズ『FREEDOM』
C&Cのラッパーのソロ独立デビュー作。クール・モー・ディーがやや軟派になった感じのラッピン。アシュフォード&シンプソンも参加しているが、自身のプロデュースによるニギやかで楽しい曲揃い。(7)
グレッグ・オズビー『3-D LIFESTYLES』
ジャズの人がヒップホップやってる、のではなく、ヒップホップとはジャズなのだ、という作品。ア・トライブ・コールド・クエストのアリがいい。エリック・サドラーのサウンド作法にもここでは新展開がある。サックスを聴かせようというより、現在のジャズに対する愛情、その両方が感じられる怪作。(8)
ヤングMC『ホワッツ・ザ・フレーバー』
2年ぶり、通算3作目。人気者だけに手がたく行くかと思ったら、この人もATCQのアリと4曲もつるんでいる。それらはもちろん良作。自身のプロデュース作はやや非力だが、渋さを利かせて、それなりのひねりはある。ニュー・スクールのサンプリング作品。(7)
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