boid社長・樋口泰人による映画&業務日記ときどき妄想&幻聴日記。今週は9月前半の日記を掲載します。高崎で思わぬ爆音の効能を発見したことや、『グッバイ、サマー』(ミシェル・ゴンドリー監督)『アイ・ソー・ザ・ライト』(マーク・エイブラハム監督)『母の残像』(ヨアキム・トリアー監督)のことなど。

文・写真=樋口泰人
9月1日(木)
某新聞社からマイケル・チミノについての取材を受ける。コッポラもそうだけど、バカみたいにでかい映画を作ってしまったものの、『逃亡者』みたいな小さなコミュニティの人間関係とそれらが育まれた時間を、一瞬で見せてしまうマジックを持った人だった。男女の視線の切り返しだけで、彼らだけではなくその周囲の人たちをも巻き込んだいくつもの時間が、あの映画からは見えてきた。そんな話をしながら、涙が出そうになった。 夜は渋谷クアトロでブライアン・セッツァー爆音上映。残念ながら動員は不振。しかし音と音楽は最高。ここにいることのできなかった人たち、本当に残念でした、というか、まあ、ひとりで勝手にいい気分になっていた。
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