boid社長・樋口泰人による2016年12月11~20日の業務日誌ときどき映画&妄想日記を前後編に分けてお送りします。都内での業務をこなしながらヒップホップの新譜を聴いたり、湯浅さんのボブ・ディラン本を読んだり。相対性理論のPV爆音上映のため訪れたYCAMでは念願の牡蠣飯と焼肉を堪能。



文・写真=樋口泰人


 気がつくともう直ぐ1年が終わる12月なかば。我が家は一時的に猫様2名との3名暮らしとなって後半は山口への出張だったので、10日間のほとんどが独身暮らしだった。まあ、だからと言って何がどうなるわけでもない。血の薄い家族は一緒にいても離れてもあまり関係ない。家族の繋がりを語る物語の氾濫には、いつもうんざりさせられるばかりなのだが、こういう物語を語り続けないといつも直ぐに離れ離れになってしまうほど人間は繋がりが薄い、という裏返しでもあるのかもしれない。何れにしても行きの山口は無茶苦茶寒かった



12月11日(日)
湯浅さんのボブ・ディランの本を読み始める。今更ながら、本当に湯浅さんはディランのことを好きなんだということがもう、冒頭から伝わってくる。いや、今更その感想かよということなのだが、本当にそうなのだ。以前この日記でも書いた、10月の野外ライヴの映像を見たわたしはまず、背後のスクリーンの大きさとその前で演奏するボブ・ディランの小ささに愕然としていたのだが、湯浅さんは何はともあれボブ・ディランがその時、素肌にジャケットを羽織っていたことに注目。この差は大きすぎる。いきなりそこに注目するのは、身体の半分以上がボブ・ディランになっていないとできないと思う。この本はそういう本である。

本日の猫様は、腹をすかして怒っている。




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