boidマガジン

2017年04月号 vol.4

樋口泰人の妄想映画日記 その34

2017年11月10日 16:29 by boid

boid社長・樋口泰人による3月21日~31日の業務日誌ときどき映画&音楽&妄想日記。boidにとっての転機ともなり得る2つの大きなイベント、丸の内ピカデリー爆音映画祭と事務所の引越しを迎えました。連日深夜まで続く爆音調整、引越しの準備や片付け、それに並行して映画『PARKS パークス』(瀬田なつき監督)の配給・宣伝業務も続行された、興奮と疲労に満ち満ちた11日間の記録です。




文・写真=樋口泰人


3月下旬は何はともあれ引越しだった。しかも爆音の今後の展開を決めることになるはずの丸の内ピカデリーでの爆音映画祭もあった。boidの未来にとって重大な転機となるはずのふたつのイヴェントがほぼ同時に行われるというかつてない事態となった。こんなことはもう2度とないだろう。それくらいboidにとっても自分自身にとっても濃密すぎる10日間となった。きついと言い始めたらやってられないきつさだが、何かを変えようと自ら動いたわけだからそれは避けられない。笑いながらひとつひとつやっていくしかない。という呆れ果てた楽観性は、笑って見逃して欲しい。


3月21日(火)
もはや崩れ落ちそうな事務所の荷物の山の中で、月に一度の税理士との面談。引越しに伴う諸々の手続きのことなど。


3月22日(水)
「井の頭恩賜公園100年ありがとう試写」。会場の成蹊大学に向かおうと家を出ると野良に出くわした。目つきが我が家の猫様たちとまったく違う。さすがに野良様である。近づいてきてはくれなかった。


成蹊大学は春休みでどこかのどかな時間が流れていた。


上映は機材と映写をお願いした鈴木映画のおかげでうまくいった。構造上スピーカーがスクリーンの脇に並び、この配置だと音の広がりと収縮の差異がはっきりと出て、これまで聞いたことのない『PARKS パークス』になった。一見「壮大さ」とは縁のない映画に見える『PARKS パークス』だが、実はスクリーンサイズがでかければでかいほど良く、音もでかければでかいほどいい。井の頭公園周辺に暮らす現代の若者たちの何も大したことのない日常が、じつは、宇宙の彼方まで広がるエネルギーを秘めている。そんなことが思えてとても清々しい気持ちになった。

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