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映画監督の三宅唱さんがiPhoneを使って日々撮り続けている映像日記「無言日記」第33回です。今回は7月中旬から8月頭にかけて東京～京都～大阪～札幌～東京で撮影された移動の多い無言日記になっています。8月27日（日）にはYCAM爆音映画祭で『密使と番人』とともに『無言日記』ダイジェスト版の上映もあるので、ぜひご来場ください。

映像・文＝三宅唱



東京、京都、大阪、札幌、東京、という日記。
久しぶりに無言日記を撮るのが楽しかった気がしている。
そのぶん、ここに書きたいことが特にこれといってない。

無言日記って、なんなんですかね？

と書いたあと、3時間ぐらい経ってしまった。

自分では、これまで無言日記について言葉で表現することを積極的に避けてきていて、なにか聞かれても大抵、テキトウにやっていますとしか答えてこなかった（嘘はついてないけど、まあ誠実ではないですかね、と心の中で謝っていた）。

今月末から山口はYCAMにしばらく滞在する。その期間に、無言日記についてすこし真面目に振り返ってみようと今のところは思っている。だらだらと３年半続けてきた。大学の卒論みたいなタイミングということか。

YCAMでゴロゴロしたり、温泉に行ったり、釣りに行ったりしながら、その合間に、無言日記について、映画について、考えることになるだろう。こう書いてみるとなんだかクソ贅沢だな。

でも多分、直感だが、やはり言葉にはできない、言葉にはしない気もする。
問答無用、考えない、説明しない、ただみるだけ。それで十分と感じているのはたしかで。

いや、しかし。どうなんだろうなあ。