boid社長・樋口泰人による8月20日~31日の業務日誌ときどき映画&音楽&妄想日記です。長きに渡るYCAM滞在も「YCAM爆音映画祭」にて一区切り。各作品の爆音調整、今回吉祥寺より特別出店してくれたピワン、そしてゲストによるライヴイベントなどについて綴っています。

文・写真=樋口泰人
ほとんどの時間を再び山口で過ごした。ホームタウンのような気分にもなっている。仕事と遊びが混ざり合って濃密で豊かな時間が生まれている。山口の爆音は楽しいと大勢の人に勧めているのだが、自分が一番楽しんでいるので、実のところわたしに勧められた大勢の人たちが山口にやってきたところで本当に楽しいかどうかはよくわからない。だが一度やってきてこのプログラムを好き嫌い関係なくダラダラとずっと観ていたら、きっと何か感じるはず。今年は特にそんなことを思った。毎月1回、数日、こんな日々を過ごせたら。名残惜し感満載すぎの中、夏休みが終わってしまった。来年の夏こそ、みなさんこんな夏休みを過ごしに山口に来て欲しい。ただそれだけ。なんだろう、この感じ。
8月20日(日)
『新感染』『ボブという名の猫』の原稿を書いていた。共にピンと来ず。両作品共評判はいいみたいなので、ますます自分と映画との距離というか、映画を観る他人との距離の遠さを実感し始めている。こうやって歳をとっていくのかとも思う。それはそれで全然いいのだが、これだけはっきりとこの映画は自分にとっても映画にとってもどうでもいいと思ってしまうようになると、いよいよ仕事に関わってくる。やたらと映画に文句ばかりつけるクソジジイキャラを作れたりするといいのだが。
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