映画監督の三宅唱さんがiPhoneを使って撮影したひと月分の映像日記をテキストともにお届けします。先月の記事でもチラリと話題が出てきましたが、三宅監督は9月の中旬に”Pop Montreal”というフェスに参加するためにモントリオールに滞在されました(その後、東京を経由してそのまま仙台短編映像祭に出演という強行軍!)。今回の無言日記にはその道中が記録されています。さらには文章によるモントリオール日記も。
映像・文=三宅唱
9月中旬、モントリオールで開催されたPop Montrealというフェスティバルに参加した。現地に行くまでまるで全貌が掴めなかったが、それもそのはずというか、規模がなかなか大きいというか、ジャンルレスのお祭りだった。メインは音楽で、ほかにFilm Pop、Art Pop、Kids Popなど、様々なジャンルのお祭りが同時に開催されるという内容。SXSWのモントリオール版、という言い方もあるらしい。音楽に関していえば、市内の30から40箇所、ライヴハウスやバーやクラブ、公園、教会などが会場になっていて、それぞれの場所で夕方頃から深夜にかけてだいたい4アーティストぐらいが出演する。それが1週間ほど続く。平日だから、地元のひとは普通に働いたあとにそのまま市内で遊ぶ。日常の延長にフェスティバルがあることが、とても居心地がよかった。というか、おまえら遊ぶの得意だろ、という感じ。ネット情報によると、モントリオールの人々はJoie de vivre(人生楽しく)を信条としているらしい。たしかに、なんだか平和で愉快な空気だった。
2018年12月号
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