
物事には表と裏がある。それを見極める力は、情報、知識、経験で養われる。若い頃には気づくのに時間がかかった事も、一度経験すれば次はより早く理解できるという事だ。都市の中心にモニュメントがありそこに続く立派な片側4車線以上の道幅の広い道路がある。そう、ある共産国の都市の話だ。軍事力と統率力を見せつけるパレードをするために大きな道路が必要だし、繁栄を見せ付けるためにモニュメントが必要だ。たいてい中央駅や公共機関の建築物も立派だ。しかし都市の中心を一歩踏み外したとたん、シンプルかつ雄大な外観と異なるカオスな町並みが広がっていたりするものだ。細い路地、雑居ビル、不規則な行き止まり、貧困街・・・、中心の観光地とは全く異なった風景がそこにはある。 別の共産圏の国に旅行した時ガイドブックや地図を眺めながらこの経験に照らし合わせる。現地に行って同じ場合は、やっぱり共産国のやり口だなとうなずき、違う場合はその特徴を見極める。経験を積むほど予想が当たる確立が増えるし、予想が裏切られた時の発見が新鮮だ。
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