今週の映画川は"番外編”として映画ではなく、オンラインストリーミング「Netflix」が製作・配信するドラマについて取り上げます。最近では映画製作・配給業にも本格進出し、先のカンヌ国際映画祭のコンペ部門にもその製作映画が2本出品され様々な議論を呼んだNetflixですが、ドラマにおいても多種多様な作品を生み出しています。ここではライターの鍵和田啓介さんが、Netflixのオリジナルドラマに見られるある傾向をもとに、『ゲットダウン』『親愛なる白人様』『マスター・オブ・ゼロ』という3つの作品を紹介してくれます。
文=鍵和田啓介
かれこれ5年ほどになるだろうか、寝る前に酒というよりは消毒液に近い安価の焼酎をコップに5杯程度イッキに飲み干して、気絶するように寝るという愚かな生活を続けてきた。しかし、これが災いして、日頃からお世話になっている恩人に迷惑をかけるという事態が立て続いたので、しばらくは酒を断つことにした。のだけれど、習慣というのは怖い。断つとどうにも眠れない。しょうがないから、眠くなるまで暇を潰そうと思いはすれど、DVDを見たり、本を読んだりするほどの集中力は日中の雑事で使い果たしている。といって、テレビのバラエティ番組は退屈だ。流れ流され漂着したのが、Netflixのオリジナルドラマだった。
以来、ネトフリ中毒といっても過言ではない。今では暇さえあれば時間も場所も問わずネトフリしている。そのいっぽうで、新作映画の試写には久しく行けておらず、当然「映画川」に書くべきネタも持ち合わせてないときた。そんな体たらくなので、今回は無理を承知でネトフリについてなら書けますと伝えたところ、それでいいとのこと。ではではと、徒然なるままにネトフリのオリジナルドラマについて書かせていただくことにする。
2018年12月号
【重要なお知らせ】 boidマガジンは下記URLの新サイトに移転しました。 h…
読者コメント